■湿度の高い夏が終わって、空気が清々しい秋になりました。でも、これから気を付けないといけないのは、空気の乾燥『乾邪・かんじゃ』です。『乾邪』の勢いが増すと、鼻から入ってくるカゼ・インフルエンザなどの勢いも増します。だから『乾邪』が勢いづく秋には、『肺(東洋医学では呼吸器全般を意味します)』には要注意なのです。『肺』は皮膚呼吸も含めますからお肌の乾燥も『肺』にとっては大敵です。秋は『肺』を『乾邪』から守り、『乾邪』に併せて『寒邪・かんじゃ』が猛威をふるう冬に備えて、身体をつくっておきましょう。
東洋医学では、この秋の『乾邪』対策に、『白色』の食べ物が良いとされています。『白色』の食べ物は、津液(しんえき・粘液やリンパなどの体液)を補い、そして『肺』を潤してくれる、とされています。
『肺』の気を補ってくれる『白色』の食べ物を少しあげてみましょう。
●杏仁(きょうにん) 杏仁豆腐でおなじみのアンズの種、これは漢方では秋の薬膳に用いられます。杏仁に含まれているアミグダリンという成分には、咳を抑え痰を除く作用があり、脂肪油には消化器官の働きを促し、大便をスムーズに出させてくれる力があります。『肺』の状態を良くするには、『大腸』の調子を良くしておく事も大切です。(『肺』と『大腸』は表裏の関係です)
ただ、充分に乾燥させないと中毒を起こすことがあるので、手作りする場合は市販の杏仁豆腐の素などを使いましょう。
●長芋・山芋 長芋・山芋と言えばネバネバ。このネバネバはムチンという成分です。鼻や目・胃などの粘膜から分泌される粘液もムチン、粘膜を保護する作用があります。粘膜の状態を良くしておくのはウィルス対策には大切で、ドライアイ対策にもなります。
また、タンパク質の消化・吸収を良くし、細胞を活性させる働きがあるので、風邪に負けない身体作りにはとても良いです。
●レンコン ビタミンCが豊富なため、風邪の予防に一役かいます。また、野菜には珍しく造血を助けるビタミンB6、鉄分の吸収を助けるビタミンB12も含むので貧血予防にも良いです。それから切り口から糸を引くのは、やっぱりムチンのせい。上記の芋類と同じような効果も期待できます。
●大根 でんぷんやタンパク質、脂質を分解するそれぞれの酵素を含んでいますが、これらの酵素は熱をくわえると壊れてしまうので、大根を生で、特に大根おろしがお勧め。焼き魚や天ぷらなどに添えてあるのは味覚だけでなく栄養素の分解も良くするためなんですね。特に大根おろしの辛味成分イソチオシアナートには免疫力や殺菌力を高めたりする効果が期待できます。
●白キクラゲ 中華料理に用いられる白キクラゲ、これに含まれる多糖体は、ヒアルロン酸にとてもよく似た高粘度の水溶液になり、保水力ではヒアルロン酸に勝ります。
だから、お肌などの保水効果が期待できます。糖分の代謝を助け、脂肪として蓄えられるの防ぐ力もあるのででダイエットにもお勧め食材です。
私の大好きな香りは、槙をくべる匂いです。それも煙突から出てくる少しすすけたような匂い、こんな変な香りが大好きです。
小さい頃、お風呂を沸かすのにまだ槙を使っている家が沢山ありました。だから夕方、外で遊んでいるとどこからともなく槙をくべる香りがしてくるのです。思う存分友達と遊んでお腹もすいた頃、母が裏の木戸から「ごはんよ〜」って、私を呼びます。外気に漂うお風呂を沸かす槙の香り、雨だとこの設定は無いので、私の記憶では必ず夕陽がセットになっています。子供の頃の記憶の中で、最高に幸せな時だったように感じます。だから、槙をくべる香りはこの記憶をよみがえらせ、幸せな気分にさせてまれます。
アロマセラピーをしていて「どの香りが一番安らぎますか?」と聞かれる事がありますが、多分、幸せを感じた時に嗅いだ香りが心から安らげる香りだと思います。ちなみに我が家のワンコは家族の靴下が大好きです。おそらく、彼女にとっては最も安心できる香りがするのでしょうね。(うるさく呼び鈴が鳴る事があり、申し訳ございません……)