さて、こんな心理学の実験をご存知ですか? 机の前に座り、両腕を机の上にのせ、右腕でも左腕でもかまわないので、どちらかの腕を衝立で見えないようにします。例えばそれが右腕として、目の前には右腕の代わりにマネキンの腕を置き、その腕をじっと見つめるようにします。で、向かい合わせに座った人が、マネキンの腕を筆などでコチョコチョします。自分の腕でもないのに、くすぐったいような変な感じがしてくると思います。背中がモゾモゾするぐらいこそばい感じがしてきたところで、正面の人が急に筆を金槌に持ち替えてマネキンの腕を「バンッ!」て叩きます。そしたら、殆どの人が思わず右腕を引っ込めたり、自分の腕を叩かれたかのような衝撃をうけます。自分の腕じゃないのに……。人間の感覚って見ているだけで他(人)の感覚も貰ってしまったり、かなり複雑です。