
■膝が痛む原因には様々ありますが、50代以上の方に多いのは『変形性膝関節症』。病院で「年齢的なものです」なんて言われると、「この先、ずっとなの…」とガックリきますよね。ところで、ご高齢の方でも「膝が痛くなったことがない」「以前は痛かったけど、今は大丈夫」と言われる方も多々いらっしゃいます。「年齢的なもの」なら、どうしてご高齢の方でも膝が痛くない方がいらっしゃるのでしょうか?
■先ず、『変形性膝関節症』とは何が起きているのかをざっくり見ていきます。
④何も対応しないと更に軟骨はすり減って軟骨下骨も硬くなり、トゲ(骨棘)も酷くなり、上下(大腿骨・脛骨)の硬い骨の間も狭くなります。そうなると膝の曲げ伸ばしが痛くてスムーズに出来なくなり、膝に水が溜まって腫れることもあります(図1④)
■膝関節の上下の骨(大腿骨・脛骨)がぶつかる部分に注目してみましょう。上下の骨が左右バランス良く当たった場合は、上からの力が全体に分散されます。しかし、図3のようにO脚とかX脚で膝の重心が片寄っている場合、上からの力は全体に分散されず、内側または外側に力が集中します。なので、負担が大きく掛かる方から軟骨がすり減っていきます。だからO脚とかX脚予防は、膝痛予防には大切です。
●X脚の場合(内股状態)
●図1 膝痛全般に
●図2 膝痛全般に
●図3 O脚の方に・脚を閉じる筋肉を鍛えるボール挟み運動です。
●図4 X脚の方に・お尻の筋肉を鍛えます。
●図5 腹筋についてはポピュラーな腹筋で大丈夫ですが、上半身を上げる時に腰や背中を丸めてしまうと、頭の重さで上げるようになり肝心な腹筋にあまり効かないし、腰を痛めることもあるので注意しましょう。
運動は欲張らず、自分の体調と良く“相談”しながら行ってくださいね。