トップページ 》 会報【ねろりでげんき】の目次 》 ねろりでげんきNo.5


 東洋医学では、自然界の木・火・土・金・水の5つの要素を季節に当てはめ、それぞれが助け合ったり、けん制しあったりして成り立っているという考えを基本にしています。春は「木」の季節。植物が地から芽を出し天に向って育ち、枝葉を広げていくように、伸びやかに物事が始まり広がっていく季節で、それが「木」の気です。この自然界の5つの要素に「五臓=肝・心・脾(現代医学の膵の事)・肺・腎」を当てはめています。そして春は「肝の気」が旺盛な時期であり、また痛めやすい時期とされています。
  「肝」と聞くと肝臓を思い浮かべるかもしれませんが、東洋医学ではその働きを言います。だから「肝」というと「血や養分を蓄えたり調整したりして、全身に栄養を供給する」という働きがまず考えられます。「木」全体に養分を送り、すくすくと育っていくイメージを「肝の気」にあてはめています。「肝」が順調に働く事によって筋肉の運動や緊張を調整をしたり、良い血を送る事により精神を安定させたりします。だから「肝の気」に異常があると肩凝りなどの筋肉痛やしびれや痙攣などを起こしやすくなり、感情が不安定になって怒りっぽくなります。
  「肝の気」の状態が悪いと「血」が滞り、まず目や爪に異常が出ます。目が疲れやすい・かすむ・目がつり上がっている、爪は光沢がない・割れやすい・横じまが出たり、などです。また、お隣の「心」にも負担をかけてしまいます。『相生の関係』
  春は季節の変わり目、環境が変わったり、飲んだり食べたりの機会も多い時期。「肝」には負担をかける季節です。「肝の気」がフル回転する時期、くれぐれも「肝」をいたわりながらお過ごし下さい。


※東洋医学では、様々な事象を五行にあてはめており、この表はほんの一部です。四季の変化はもちろん、内蔵の働きも五行の推移で起こると考えられており、その影響が大きい身体の様々な要素もあてはめています。他に、体臭、顔色、感情、声、味覚なども五行に当てはめています。
   



  4月は何かと環境が変わる事が多い時期。その精神的な疲れやひずみが出るのが5月病。アロマバスで心身を暖め、疲れをとって、ぐっすりと良い睡眠をとりましょう。
  ぐっすり眠るのには38℃くらいのお湯が最適です。アロマオイル(=精油)は3〜5滴、くれぐれも入れすぎに注意して下さい。最初は少ない量から初め、しばらくして香がとんでしまった時は落とし足しても良いですが、合計で10滴以下にして下さい

 精油はそのままだと分離して浮いてしますので、おちょこ1杯の牛乳やウォッカなどのアルコール、または小さじ1杯のはちみつなどに溶かすと拡散しやすいです。
  精油はお好きな香で良いですが、良質の物を使用して下さい。シナモンやフェンネルは肌刺激が強いので不向き、ペパーミントは安眠には不向きです。ジンジャーやレモングラスは肌の弱い方はごく少量でまず試して下さい。


  東洋医学は自然を中心に考えた学問です。人も自然の一部・自然の摂理に逆らうと何らかの不調が起こります。しかし今回の震災にみまわれた地域は水産業の盛んな地域、多くの方々が自然と共に生活してこられ、そういう方々が自然の脅威によって被災された事はとても悲しく不条理に感じました。まだまだ自然については解らない事、予想外の出来事が沢山あります。
  科学の発展は時として自然の摂理に逆らう事もありますが、気象学や地質学などの自然科学は、もともと自然界の中で生きていく為に、自然の事を解明し、より知っていく学問だと思います。そして東洋医学も自然科学の中の一つです。様々な自然界についての研究が進む事によって、二度とこのような悲惨な事が繰り返されないことを願うと共に、被災された方に心からお見舞いを申し上げ、亡くなられた方のご冥福をお祈り致します。
 
 


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