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 11月7日は立冬、冬は腎の気が旺盛ですが、気をつけないといけない時期です。某健康酒のテレビCMで「女は7の倍数、男は8の倍数の年に身体が変化します」というのを聞かれた事がありませんか? これ、「腎の気」と大いに関わりがありますので、今回はこの事について書きます。
  このCMのセリフは2000年以上前に書かれた現存する中国最古の医学書、言い替えれば東洋医学の原点みたいな本『黄帝内経』に書かれている一説です。この本に年齢と共にどう変化すると書かれているかは下表にしました。この表を見られて気付かれたかと思いますが、現代の方がずっと栄養状態が良いので成長が早くなっているという事です。では、老化の方は? 早いか遅いかはそれぞれの方で感じ方が違うと思います。男性より女性の方が成長が少し早いのは納得できますが、老化まで早くなっているのをご不満に思う方が多いのでは?

 「腎の気」と「身体の変化」がどう関係するかといいますと、以前にも書きましたが東洋医学での「腎」はとっても広い意味があり、人の「精気」=「生きていく力」を貯蔵する場所でもあります。だから、この年齢による変化は「腎の気(精気)」の変化でもあります。また「精気」は「性の力」=「生殖能力」も含めます。そのこともあってか、『黄帝内経』では下記表の年齢までしか書かれていません。でも、現代はその先が長く大切ですよね。
  精気がみなぎる為には、身体の中から健康でなければなりませんし、そうでなければ外見も老けてしまいます。身体の変化に伴って気をつける点を、下表に付け足していますのでご参考にして下さい。


 今回引用した『黄帝内経』という本は、主に人と自然の関係、臓器同士の結びつき、心と身体との関連を書いている本です。上記に書いた年齢によって変化する話しはその中の「素問・上古天真論篇の第三章」に出てくるのですが、同じ篇の「第一章」にこんな内容が書かれています
(あくまで2000年以上前の文章です)


  五行の色体表はこちらに載せています。
 「大昔の人は100歳まで生きたのに、今の人はその半分までしか生きられない。それは、昔の人は節度ある食生活、規則正しく寝起きし、欲にかられない生活をするので天命をまっとうできたけど、今の人は酒をがぶ飲みし、酔って情交したり、様々な欲を満たそうとし(欲のために無理をして)心をゆったりする事もなく、生きるという楽しみに逆らっているからだ」
  上記の年齢による変化する話しも、自然な変化に逆らって伸ばすのでなく、心も身体も酷使する事なく、生きている事を楽しめる生活をすると自然と伸びるかもしれませんね。昔に比べ今の社会はより複雑になっていて、ストレスの少ない自然体の生活は難しいかもしれませんが、出来るならそうありたいものです。
       





  空気が乾燥する季節はお肌の乾燥も気になる季節です。今回は乾燥肌対策を考えてみました。
  まず、お肌の新陳代謝が順調である事が大切です。特に「以前はしっとり肌だったのに……」という方は、お肌のターンオーバーのサイクルが乱れているかもしれません。すると古い角質が残りやすくなり、カサカサした感じになってしまいます(無理にこすって角質を落とさないで下さい、皮膚が傷つきます)。睡眠不足や疲労・ストレスは血行を悪くし、お肌のターンオーバーが乱れる原因です。睡眠は十分とりましょう。特に成長ホルモンが一番よく出る眠ってからの3時間は、目を覚ます事なく眠むれる環境が望まれます。
  バランスの良い食事も欠かせません。お肌の原料となるタンパク質(コラーゲンなど)、ビタミンなどミネラルはしっかり召し上がって下さい。ダイエットで油分を控えている方、良質の脂質は必要ですので、適度にとりましょう。身体の中からの対策はカサカサお肌だけでなく、肌のくすみ対策にも必須です。

  次に、身体の外からのカサカサ対策です。
☆全身カサカサ  寒くなってくるとお風呂で全身の血行をよくする事はとても大切です。38℃程度の少しぬるめのお湯に、竹酢液・木酢液などを10〜20cc程度を入れ、ゆっくり入浴する事をお勧めします。
  気分もリラックスされたい方は、アロマのお風呂も良いですよ。
  保湿効果または皮膚弾力回復効果のあるパルマローザ、ゼラニウム、ラベンダー、サンダルウッド、ネロリ、フランキンセンス、ローズなどを湯船に合計3〜5滴入れます。精油はそのままだと拡散しにくいので、お酒や牛乳大さじ1杯に溶いて入れると、お湯全体に拡がりやすくなります。お肌をこする時もナイロンタオルのような硬い物は避け、優しく洗いましょう。

☆お顔のカサカサ   “しっかり洗顔”が、お肌を傷める原因になっている事があります。夜の洗顔はお化粧など汚れを綺麗に落とす必要がありますが、朝は分泌物やほこりを落とすだけですので、洗顔料や石けんを使わずに、人肌より少しぬるめのお湯で優しく流すだけにしましょう。
  洗顔の後は柔らかなタオルでこすらず押すようにして水分をふきとった後、肌につっぱった感じが出る前に化粧水・保湿剤などをつけましょう。
  化粧水代わりに、精油を採取する時に出来るローズやネロリの蒸留水を使ったり、保湿剤としてマカデミアンナッツオイルや米ぬかオイルなどキャリアオイル50mlに精油を入れて自作オイルでのケアーもお勧めです。
 精油はパルマローザ、ゼラニウム、ラベンダー、サンダルウッド、ネロリ、フランキンセンス、ローズなどが良いでしょう。




   自宅には15歳になるおばぁちゃんワンコがいます。耳も遠くなり目も悪いので番犬もリタイア状態で、日中は誰もいない家でごろごろと過ごしています。この頃は名前を呼んでも聞こえているのかいないのか……モッサリ立ち上がりモソモソと歩いてきます。でも最近、面白い事に気付きました。1歳になったばかりのチビっ子が遊びに来て、ワンコに興味津々で起きている時はずっと追っかけ回していました。ストレスでぐったりしてしまうのではないかと、心配になったほど。でも、そんな心配は無用だったようで、チビっ子が帰った後も、ポンと背中に触れただけで、シャキッと立ち上がってタッタッタと走る……動きがかなり機敏に!! 

  ストレスとは外から心身が受ける“圧力”で、心地良い事も不快な事も含めます。ですのでストレスが全て悪いのではなく、適度な刺激は大切です。生活に刺激が少ないとわざとハラハラドキドキする状況を作ってみたくなりませんか?(特に若い方はそうかもしれません) 動物には、心身に対する“圧力”に対して適応したり修復したりする力があり、それを適度に受ける事によってその能力も上がっていきます。しかし、その“圧力”が適応能力よりも強かったり、長く続いて適応範囲を超えてしまった場合、心身に不調を起こしてしまいます。特に不快なストレスは様々な病気を引き起こす原因となります。

  一日何の刺激もなくボーと暮らしている我が家のワンコにとっては、チビッ子と過ごした時間は快か不快かは判りませんが、とにかく丁度良い刺激(ストレス)だったようです。ワンコの長生きの秘訣も“適度な刺激”かも……と思いました。
  ワンコのディサービスがあれば、是非、利用してみいたいものです。
(うちのワンコは内弁慶だから、ストレスが大き過ぎるかも……)



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